やさcEDH会を振り返る。1年間の試行錯誤と挑戦

やさcEDH会チラシ cEDH
やさcEDH会の雰囲気を伝えるためのチラシの一部

皆さんこんばんは!「やさcEDH会」主催、業務後MTG倶楽部の高橋です。

おかげさまで「第11回やさcEDH会」も満員御礼で無事に終了しました。ご好評いただき本当に感謝しています。

蓮屋さんのリニューアルオープンと共に、「やさcEDH会もリニューアルしよう!」と決め、開催までの1ヶ月間は寝る間を惜しんでの準備となりました。Tシャツ屋さん計画や、ブログにも手を付ける暇もなく…そう、ブログは久しぶりの投稿です。

やさcEDH会資料

そこで今回は、この「やさcEDH会」がスタートした経緯や、「やさしさ」と「競技(厳しさ)」という相反するコンセプトに、私自身がどう向き合ってきたのか、そんなお話しをしたいと思います。

はじまりの場所「GAMEBAR LOTUS」とのご縁

「ロータス」ロスから始まったフリプ会

今振り返ると、「やさcEDH会」そして「業務後MTG倶楽部」の統率者イベントの原点は、すべて「GAMEBAR LOTUS」(現在の蓮屋さんの前身…という認識であってますか?)にあります。こうやって蓮屋さんでイベントをさせていただけていることは、本当に深いつながりご縁があるがある感謝すべきことだなぁと思います。

晴れる屋TC大阪のイベントとしてしばらく公認で行っていた「業務後MTG倶楽部」の水曜日フリプ会は、もともとロータスが移転・一時閉店すること(当時、「ロータス」ロスと呼んでいました)をきっかけに始まったものです。「統率者で遊べる場所をなくしたくない」という純粋な思いが原動力でした。蓮屋さんが移転オープンするまでの間、「ただただ統率者で遊びたい」という気持ち、それが、たくさんの仲間が集まるイベントへと繋がっていったのです。

コミュニティの拡大とcEDHへの挑戦

コミュニティの成長とデッキレベルの強化

晴れる屋TC大阪での活動が毎週30〜40人規模へと拡大していた頃(初回ブログ参照)。コミュニティの仲間との雑談の中で、「他店でもイベントをしてみたら?」という提案が、頭の片隅で「いつか出来たらいいなぁ」とずっと残り続けていました

統率者プレイヤーの「あるある」かもしれませんが、熱中して遊んでいるうちにデッキは自然と強化されていきます。すると、仲間たちから「高レベル帯(cEDH)もやってみたら?」と勧められることが増えたり、逆に「あれ?デッキ強すぎたかな?」と遠慮してしまったり。業務後MTG倶楽部でも、まさにそんな場面が増えていた時期でもありました。

とはいえ、やはり「cEDH」のハードルは非常に高く、「怖そう」「難しそう」というイメージが先行していました。「雰囲気でMTGを楽しんでいる」私のようなプレイヤーには無理だろうと、なかなか一歩を踏み出せずにいたのもまた事実です。

蓮屋さんへの想いと企画のきっかけ

「他店でのイベント」そして「興味はあるがよくわからないcEDH」…。この二つを組み合わせたらどうなるか? — 「私たちと同じようにcEDHに興味はあるけれど、まだ学べていない人向けのイベントをやればいいんじゃないか?(まずは我々のために)きっと、他にも同じ思いの人はいるはずだ!」— これこそが、この企画の最初のきっかけです。

業務後MTG倶楽部が統率者にはまるきっかけをくれた場所、そして競技プレイヤーが集う場所でもある蓮屋さん。次に新しいイベントをするなら、蓮屋さん以外には考えられませんでした。「cEDH」という、これまでと異なるイベントを行うことで、何か少しでも蓮屋さんに恩返しがしたいという思いが募っていたのです。

「cEDHで新しいイベントをする」と決断した時、迷わず蓮屋さんに「ぜひ、ここでイベントをさせてください」とお願いしに行きました。正直なところ、現状は恩返しどころかお世話になりっぱなしで、感謝しかありません

「やさcEDH会」の戦いとコンセプトの相違

立ち上げからぶつかった壁

当たり前ですが、私たち業務後MTG倶楽部だけでcEDHという競技イベントを運営するのは力不足でした。(正直、「競技プレイヤーに教えてもらおう」という他力本願な企画でもありました(笑))そこで、ロータスで出会った統率者の競技プレイヤー(現在の「やさcEDH会」の運営メンバー)に相談し、企画は具体的に動き出しました。これもまた、何かの縁ですよね。

「やさcEDH会」の課題は、イベントが始まる前から既に山積していました。それは、「カジュアルに高レベル帯を楽しく遊びたい」という私たちのコンセプトと、競技プレイヤーの「勝つ」ための思考との相違です。当時、まだデッキのパワーレベルによる区分(ブラケット制)はありませんでしたが、業務後MTG倶楽部としては「ブラ4」(自分の好きな統率者)を強化して勝ちたい、というのが主な目的でした。

しかし、cEDHで「勝ち」を目指すには、時には統率者自体を変えることも視野に入れなければなりません。プレイング技術を教えるのか、それともデッキ強化の方向性を伝えるのか。この「勝つ」という目的を、参加者の誰に、どこまで、どう伝え、そして「楽しく優しく」とどう両立させるか…。第1回目が始まる前から、運営チーム内では活発な議論が交わされていました。様々な想定や議論を重ねましたが、やはりやってみなければ何もわからない「cEDH」「楽しく」「やさしく」。この三つのコンセプトを掲げ、私たちは第1回目をスタートさせたのです。

広がる反響と「続ける決意」

「やさcEDH会」のコンセプトは関西だけでなく関東からも反響をいただき、イベントは少しずつ形になっていきました。しかし、2025年からは業務後MTG倶楽部の運営が私ひとりの肩にかかることになったのです。正直、「MTG知識が乏しく、競技とは程遠い私が、このcEDHイベントを牽引していけるのだろうか?」という不安は少なからずありました

それでも、私は継続することを決意したのです。(無償の活動なので法的な責任はありませんが)立ち上げの張本人として、すぐに「辞める」という選択はしたくありませんでした。晴れる屋でのイベントは先方からのご提案でしたが、蓮屋さんには私たち側から「イベントをさせてください」とお願いしに行った経緯があります。このお願いをたった数ヶ月で投げ出すことが、私にはできませんでした。

そして何より、「やさcEDH会」を一緒に手伝ってくれると言ってくれた運営メンバーの存在。彼らの支えがなければ、この時期のイベント存続は極めて困難だったと言い切れます。知識と経験の乏しい私を支えてくれた運営メンバーに、この場を借りて、改めて心から感謝を申し上げます。

そして、もちろん、何よりも感謝すべきは、継続して「やさcEDH会」に参加してくださった皆様です。拙い企画と運営を、受け入れてくださった参加者の存在こそが、このイベントを今日まで動かす最大の原動力となっています。皆様の存在があったからこそ、「やさしさ」と「競技性」という相反するテーマに、諦めずに向き合い続けることができたのです。

継続の課題と、試行錯誤の道のり

深まる「成長の差」の壁

「やさcEDH会」は回数を重ねるごとに、新たな壁にぶつかることになります。それは、「参加者間のレベル差」と、それに伴う「求める情報の質の差」です。特に、初回参加の方と回数を重ねる方とでは、イベントで「伝えたこと」が異なり、それが課題の根源でした。

また、「勝つことを目的に統率者を変えた人」「自分のお気に入りの統率者を強化したい人」とでは、「勝ち」への目的が食い違ってしまい、キープの基準など、勝つための動きに大きな差が出てしまうことも壁となっていました。

このような成長の差に対し、運営チーム内では「参加者は一体何を求めているのか?」という議論が、イベント後の反省会で何度も交わされていました。そして、運営チーム内における「やさcEDH会」の理想的な在り方についても、常に意見交換が行われていました。

  • 主催(高橋): 「あくまでcEDHの入り口でありたい」という、初心者目線の想い。
  • アドバイザー陣: 「せっかく来てくれたのだから、きちんと成長してほしい」という、競技者としての熱意。

この相反するベクトルを調整するため、いろんな試行錯誤・挑戦を繰り返してきました。

  • 取り組み①: デッキ解説を重点的に行う。
  • 取り組み②: 手札公開の真剣勝負を見てもらい、トップレベルの判断を共有する。
  • 取り組み③: 参加者のデッキの強さに合わせた自己申告制の卓分けを導入する。

「誰もやったことがないことをしているのだから仕方がない」「まずはチャレンジしてみなきゃわからない」という精神のもと、多くの企画や挑戦ができました。どのような内容が参加者に喜ばれるのか、試行錯誤を通じて学べたことは、本当に貴重な経験だったと思います。様々な変更に柔軟にお付き合いいただいた皆様には、心から感謝申し上げます。

存続危機と「どうありたいか?」の再確認

活動休止と「畳む」という選択肢

今年の6月、私がMTG活動を一時お休みすることになり(前回ブログ参照)、運営を他のメンバーに任せてしばらくした頃、彼らから「運営が難しい」という連絡を受けました。

会を重ねるごとに生じる課題(参加者間の成長の差、成長してほしい気持ちと求められる熱意の差)が壁となり、「もう関西で競技を楽しみたい人の需要は満たされたのでは?」という意見や、「いっそ『やさcEDH会』はここで畳んだ方がいいのではないか?」という、イベントの終焉を示唆する話まで上がったのです。

ちょうどその時期は、蓮屋さんが再リニューアルに向けて一時閉店している期間と重なっていました。これは、イベントのコンセプトの方向性を再度問われる、まさに会の在り方を根本から問い直す機会となったのです。

「居場所」づくりともったいない精神

「やさcEDH会」を畳むのか? その問いに対し、私の答えは即答で「ノー」でした。

それは、私自身がMTGを少し離れたことで、「まだまだやれることがあるのではないか」「まだ試せていないことがあるのではないか」という、活動への期待と探究心再燃していたことも大きかったと思います。

そして何より、蓮屋さんが「場所を使っていい」、「cEDHを広めるための居場所を作っていい」と、言ってくださっているのです。こんなに贅沢でありがたいことはありません。「やめるなんてもったいない!」と心から思っています。

蓮屋さんのリニューアルオープンは、「やさcEDH会」がどうありたいのか、どんなイベントにしたいのかを考え直す良い機会になりました。そして、私のこの「無理」に付き合ってくださっているメンバーと蓮屋さんには、今も心から感謝しかありません。

新「やさcEDH会」はどうだった?第11回イベントレポート

自分が本当にしたかった「やさcEDH会」の理念を問い直し、第11回イベントとして再構築を果たしました。募集期間が短く、テスト的な側面もあるとお伝えしていたにも関わらず、おかげさまで満員御礼となりました。イベント中は、皆様の温かいご協力のおかげで参加者様の笑顔も多く、成功裏に終えられたと感じています。イベント後もポジティブなご意見を多くいただけたことで、この方向性は間違っていないのかもしれないと、大きな安堵を得ています。

これまで第10回目までに皆様から頂いていた貴重なご意見が、今回のリニューアルで少しでも反映できていれば幸いです。これからも、参加者みんなが居心地が良いと感じるイベント、そして、みんなの意見を柔軟に取り入れられるイベントに育てていきたいと思っています。

やさしさと成長を仕組み化!3つ新システム

「やさしさ」をコンセプトで終わらせないために、第11回では具体的な「仕組み」として以下の3つを導入しました。

課題解決策効果
金銭的な壁貸出デッキ制度 & 参加費還元「よくわからない」状態から高額なカードを揃えるハードルを解消します。貸し出しデッキでcEDHを体験し、目指すべきデッキを検討できます。また、参加費の一部をデッキ作りに充てられる仕組みも検討中です。
知識の差の壁目的別卓分け制度
(ブラ5講習・ブラ4、ブラ5チャレンジ、ブラ5研究)
スキルや目的に合ったプレイヤーとマッチングすることで、レベルに合わせて安心してプレイし、実りある経験を得られるようにします。
成長の壁ゲーム記録用紙の導入漫然と遊ぶのではなく、「今日の目標」を設定し、ゲームの経験を言語化・記録する仕組みを導入することで、継続的な成長を促します。

参加費について:行動の理由を大切に

今まで参加費なしで開催していましたが、今回より500円をいただくことになりました。この参加費は、「授業料」や「講習料」ではなく、あくまで「運営費」のためのものです。

「やさcEDH会」では、「わからないことがあればゲーム中質問してOK」という方針をとっていますが、最終的に行動(プレイ)するのはプレイヤー自身です。アドバイスを聞いた上で、「こう思ったから、こうする」という明確な理由があれば、アドバイスと異なる行動をしても当然構いません。

皆様がご自身の考えで判断し、行動することを何よりも大切にしたいと考えています。

目的別卓分け制度:今後の核となる卓分け方針

私が目指す卓分けは、単にプレイヤーのレベルを分けることではありません。参加者一人ひとりが明確な目的を持ち、お互いに気持ちよく成長し合える環境を提供したいと考えています。

この新制度では、運営メンバーの負担軽減を図るとともに、参加者同士の「研鑽」を歓迎します。特に、上級者の方々には、他のプレイヤーの「成長を促す存在(もはや運営メンバー)」として大変頼りにしています。

参加者それぞれが「自己成長」を目的に、ゲームを振り返り、学び合える関係性を築いていただければ幸いです。

cEDHの成長には「経験」が不可欠です。「やさcEDH会」をきっかけに新たな仲間を見つけ、イベント以外でも普段からcEDHを楽しめるような交流が生まれることを願っています。

【ゲーム記録用紙に見る「成長のヒント」

特に今回導入した「ゲーム記録用紙」は、参加者一人ひとりが「何を学びたいか」「どう成長したか」を具体的に記録するためのツールです。イベントでこれを導入したのは日本初(?)の説もあるという大変珍しい取り組みです(笑)。今回、わたしの中で大きな発見がありました。

この記録用紙、会で採点や記入内容のチェックは行いません(運営方針の参考とすることはあります)。これはあくまで自己成長のための記録であり、何を書いても構いません。正解や不正解の答え合わせは、ぜひその場で、仲間たちと一緒に行ってください

実際に記録を書いてもらった中で興味深かったのは、「ゲームの感想欄」の分量の差です。空欄でも構わないとお伝えしていましたが、上級者の方と初心者の方とで、明らかに文章量に差が見られました

この差を見て、私なりに考えたのは、成長を遂げるプレイヤーは、感想や意見、考えをしっかりと持ち、それを言語化できる能力を持っているのではないか、ということです。自身の経験を言語化する力は、MTGのプレイングだけでなく、人生全般に繋がる重要なスキルです。この記録用紙が、その「言語化の練習」の場となり、皆様の成長に繋がることを願っています。

ご自由にお使いください。

「やさしさ」の追求、理念と今後の取り組み

第11回「やさcEDH会」では、皆様が和やかに、思い思いにゲームを楽しんでくださったことが何より嬉しく、大きな安堵と喜びを感じています。これからも皆様にとっての「安心できる居場所」であり続けるため、コミュニティの理念実現に向けて、具体的な取り組みを進めてまいります。

やさcEDH会ガイドライン:目指すコミュニティ像

「やさcEDH会」が最も大切にするのは、「皆が安心してのびのびと遊べる場所」を提供することです。この目標を実現し、「楽しかった」「また遊びたい」と思えるコミュニケーションづくりのために、以下のガイドラインへのご協力をお願いします。

コミュニティの持続可能性と強化に向けた課題

活動を継続し、より良い会を築いていくため、今後は以下の3点を主要な課題として、その方向性を共有し、取り組んでまいります。

  • 運営体制の整備と強化: 運営メンバーの負担を軽減し、継続的かつ安定した活動を可能にするための仕組みづくりと、体制の強化を図ります。
  • 貸出デッキの多様化と拡充: 参加される皆さまの多様なニーズや興味に応えるため、貸出デッキの種類と数を増やしていきます。
  • 参加者への還元: 参加費の一部を参加者の皆さまに還元し、皆さまのデッキ構築をサポートできるような仕組みを検討・構築していきます。

余談:イベントの精神と「やさしい人になれる本」

何かご不安な点や、「これは困った!」という事態が発生した場合は、遠慮なくX(旧Twitter)にてご連絡ください。

小学生みたいだけど、大人だから大事なこと

さて、ここで一つ、最終兵器(ほぼネタ)のご紹介です。

「やさcEDH会」のガイドラインに何度も何度も違反してしまう方には、特別な…成長プログラムを用意しています。それは、読書感想文提出です!(もちろん、誰も違反しないと信じているで、これはネタとして受け止めてくださいね!)「ガイドラインが小学生向けみたい」「感想文なんてナメてるの」とも思われそうですが、これ自戒でもあるので、半分はその通りかもしれません

私は、何かに夢中になって遊ぶ姿は素敵なものだと思っています。それがカードゲームであろうと、何の趣味であろうと、大人が心からワクワクして遊んでいるのって素敵なことだと思うのです。

大人になると、経験を積んで自我が固まるぶん、「難しく考えすぎたり」「視野が狭くなったり」しがちなのかなと思います。だからこそ、業務後MTG倶楽部のイベントは、あえてこの“小学生みたいな大事なこと”、つまり基本的な配慮、敬意、そして心から楽しむことを再確認できる場所でもありたいと願っています。

いい本見つけた(本の紹介)

ちなみに、「何かいい本ないかなぁ」と思って目に留まったのが、枡野 俊明 著『やさしい人になれる本』です。(※本には禅の思想が入っていますが、当方は無宗教です。ご安心ください!)

  • ポイント1:表紙がかわいい!(重要)
  • ポイント2:目次だけで内容がだいたいわかる!(忙しい大人に最適!)
  • ポイント3:小学生向けだからこそ大人にも効く!
  • ポイント4:親になる世代にお子様にもおすすめ!

実際に読んでみて、大人でもハッとさせられるような内容でした。サクッと読めて「丁寧に生きていきたいなぁ」と改めて思わせてくれます。興味があれば手に取ってみてください。

ではまた次回

どんな統率者のコミュニティも、あたたかい場所でありますように。今後とも「やさcEDH会」、そして業務後MTG倶楽部をどうぞよろしくお願いいたします!

X(旧Twitter)からのお問い合わせは
 やさcEDH会 @work_yasashi 
 業務後MTG倶楽部@高橋 @AfterWorkMTG

コメント

タイトルとURLをコピーしました